人工血液|葛飾区亀有、金町の接骨・鍼灸院

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人工血液

健康の話
2016.03.10

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前回は人工臓器についての簡単な概説を述べたので、今回は人間の体の恒常性を維持するのに欠かせない血液を人工的に作り出すと言う何とも画期的なお話を紹介しようかと思います。

 

代替血液
代替血液とは、外科手術での輸血の際に血液の代用として用いられる液体のことです。
ただし、現実には、血液の役割を代用する液体は現在の科学技術では存在しません。
現在使われているものは、あくまでも、失われた血液の量的代替によって、血圧などを維持する効果があるだけです。

酸素と親和性の高い物質を血中に投与することで赤血球の代替にできないかという研究は第二次世界大戦を境に活発になりました。
感染症のリスクをほぼ無くすことができる他、輸血用血液の最大の問題である保存期限をクリアできるようになるというメリットを目的として研究がおこなわれました。
しかしながら、現在のところ、安全性や有用性の面で実用的なものは完成していません。
アプローチとしては、「白い血液」として知られたパーフルオロケミカル (PFC) の乳剤のような非生物材料を用いるものと、ヘモグロビンを加工するものとに分けられ、現在のところ後者の方が実現性が高いとみられています。

代替血液は輸血を受ける人がどんな血液型でも使用できます。
原料としてはアルブミン、ES細胞、使用期限切れの血液製剤などから作られます。
このうち血液製剤から作るものは、血液製剤中のヘモグロビンを特殊なナノサイズのカプセルに封入したものであり、血液の再利用になるうえ使用可能期間が6ヶ月と長いです。

人工血液
しかしながら。。。
去年イギリスの国民保健サービス(NHS)が驚くべきニュースを発表しました。
今後2年の間に2人の志願者に対して、ラボで作られた人工血液を輸血する臨床試験を行なう予定なのだそうです。
もちろん世界で初めての試みです!!!

NHSが「世界初の”人工血液”」とよんでいるものは、厳密に言うと生物由来で、新生児のへその緒あるいは成人の骨髄から抽出された幹細胞から作られます。
ラボ内で適切な化学環境と刺激を作ってやると、幹細胞を完全な赤血球に成長させることが可能なのだそうです。
研究者たちは長い間、幹細胞を操作する技術を研究してきましたが、ついに人体に輸血できるレベルの血液を作れるところまで技術が進歩してきたのですね。

人工血液という言葉だけ聞くとちょっと不気味ではありますが、すでに行なわれている人工組織や人工臓器の移植と同じく、人工血液も実現すれば素晴らしい利点があります。
まず病院は緊急輸血用の血液を十分に確保しておけるようになりますし、まれな血液疾患を持った患者さん用の血液や、ドナーの見つかりにくいめずらしい血液型の血液を用意しておくこともできます。
さらに一度もヒトの体内に入ったことのない血液なので病気の心配がないことが保証されています。
そのためHIV感染症や肝炎といった血液感染する病気の防止も期待されています。

南千住院 後藤

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