実際は2種類の全く違う病態の、いわゆる『アキレス腱付着部炎』|葛飾区亀有、金町の接骨・鍼灸院

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実際は2種類の全く違う病態の、いわゆる『アキレス腱付着部炎』

亀有北口本院
2017.01.29

皆さんは踵(かかと)が痛くなったことがあるでしょうか?

一口に踵と言っても範囲が広いのですが、

今回取り上げる踵の痛みは『アキレス腱の付け根あたり』の痛みです。

スポーツをしている方、

特に陸上に代表されるように、

足首の底背屈を長時間行うランナーの方に多い症状で、

よく『アキレス腱炎』と言われる症状です。

 

ところがこのアキレス腱炎と言われている症状、

名前からしてもアキレス腱そのものの痛みをメインに考えがちですが、

実際の原因はアキレス腱そのものの問題であることは少なく、

アキレス腱付着部症といって、

その付着部の問題であることの方が圧倒的に多くなると言われています。

これはアキレス腱が付着する踵骨の特徴的な構造が関係しており、

この付着部の構造のどこに問題があるかで全く変わってきます。

 

●踵骨後部滑液包炎

解剖学の話になりますが、

腱・靭帯の周りには滑液包と言ってクッションのようなものが存在しています。

踵骨とアキレス腱の間にもこのクッションが存在し、

これのことを踵骨後部滑液包と言います。

踵骨後部滑液包炎とは名前の通り、このクッションが炎症を起こして痛みを発生している状態です。

 

なぜここが炎症を起こすかというと、

アキレス腱の踵骨付着部の上に踵骨後上隆起というでっぱりがあり、

長距離走のように何度も足関節の底背屈を繰り返すとアキレス腱がそのでっぱりと擦れ合う結果、

そのすぐそばにある踵骨後部滑液包も摩擦をうけることと、

何度も踵骨とアキレス腱とに挟み込まれる(インピンジ)ことで起こるとされています。

踵の場所で言うと、やや上の辺りに痛みが出ます。

また、滑液包の炎症により痛みが出てるやや上の方に浮腫が発生します。

痛みのない側(健側)と見比べると、ややポッコリして見えるものがそうです。

 

●アキレス腱付着部症

これは上記の踵骨後部滑液包炎とは、似て非なる物です。

患者さんの訴え方が非常に似ていますのでよく誤解しがちなのですが、

発生機序(痛みの出た原因)は全く異なります。

 

アキレス腱が過度に引っ張られた際、非常に強い張力が発生します。

瞬間的には体重の8倍と言われますので、

アキレス腱がいかに強力な腱であることがうかがい知れます。

それとともに、アキレス腱の付着部である踵骨にもまた相当のストレスがかかっているということも想像に難くありません。

アキレス腱付着部症とはアキレス腱が引っ張られた際に伴って起きる踵骨の機械的損傷の事を指します。

痛みの出る場所は踵の真ん中から少し下の辺りが多いです。

 

つまりアキレス腱付着部症は、アキレス腱後部滑液包炎とアキレス腱付着部症の二つに分けられますが、

アキレス腱後部滑液包炎は、滑液包の挟み込み(インピンジ)によって起こり、

アキレス腱付着部症は、付着部の踵骨がアキレス腱に引っ張られる機械的ストレスによって起こります。

 

ほぼ同じような場所に発生しながら、発生機序が全く異なるです。

もし踵の痛みが出ることがあれば、

自分はどちらのタイプの出方か参考にしてみてください。

 

亀有本院 中尾

 

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