デュプイトレン拘縮|葛飾区亀有、金町の接骨・鍼灸院

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デュプイトレン拘縮

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2017.04.03

手のひらや指にしこりが生じ、指が曲がっていく病気にデュプイトレン拘縮があります。「指が曲がっていて伸ばせない」という状態は関節自体の病気によってもおこりますが、デュプイトラン拘縮では皮膚の下に病的な索状物(手掌腱膜の肥厚収縮)が生じ皮膚がつっぱるために指を伸ばすことが出来なくなります。女性よりも男性に多く(男女比は約7:1)中高年(45歳以上の男性に多い)に生じます。ほとんどの人は痛みがありませんが進行すると指が伸びないために生活上の支障が生じます。この病名はこの病気を詳しく調べたフランスの外科医ギョーム・デュプイトレン男爵(1777-1835年)に由来しています。

原因としては、北欧系の白人に多く黒人に少ないため遺伝的な素因が疑われていますが、遺伝子の異常があっても必ず発症するわけではなく、はっきりしたことはまだ明らかにはなっていません。アルコール依存、抗てんかん薬(バルビタール)常用、糖尿病などが関連すると指摘されています。約50パーセントは両手に発症します。

この病気は、皮膚の下にある手掌腱膜に病的な結節が生じこれが索状に指に広がって指の皮膚や腱鞘までつながります。この索状物は弾力性がなく指の皮膚がひっぱられるため指が曲がります。この際、指の神経や血管を螺旋状に巻き込んでいく場合もあります。病的な索状物の広がり方により指の根元(MP関節)が曲がる場合や第2関節(PIP関節)が曲がる場合、両方とも曲がる場合があります。

症状としては、小指や薬指(環指)におこりやすいとされていて、ゆっくり進行していきます。痛みは無い人が多いですが洗顔などの際に指が邪魔になったり、指を引っかけやすい、両手をあわせにくい、大きな物を持ちにくいなどの障害が生じます。握力の低下は原則的にはおこりません。指の第2関節(PIP関節)が曲がった状態が長く続くと関節自体の拘縮がおこり、鷲手と呼ばれる変形をおこします。

治療は手の運動や温熱療法が有効と言われてはいますが、ほとんどの症例で手術以外の方法では効果が乏しく、厚くなった手掌腱膜を取り除く手術が行われます。皮膚自体も短縮してしまっているので皮膚を延長するためのZ形成術などを同時に行います。植皮(皮膚移植)を行う場合もあります。手術の適応は、MP関節が曲がっている状態では曲がり角度の程度、手術時期にあまり関係なく治りやすいので生活上支障がでてからの手術で問題ありません。しかし、切除術後の再発率が高いため総合的に考えても判断は難しいです。一方、PIP関節が曲がっている場合、関節自体の拘縮も生じやすく、進行してから手術をしても治りにくいので早めの手術が検討されます。術後はリハビリがとても大切になります。

再発しやすい体質としての特徴は両側罹患、家族歴、(手のひら以外の)異所性病変、人種・民族性が以前より指摘されていますが、その他に性差(男性は女性の4倍)、年齢(若年発症)、アルコール多飲の患者さんも再発しやすいと報告されています。再発率は色々な報告がありますが、5年で約50%程度とされています。

最近の動向としてコラーゲンを分解する酵素、コラゲナーゼの注入が米国で臨床治験中ですが、現時点ではまだ確立された方法ではありません。手術治療が主体ですが、指の曲げ伸ばしや物理療法を用いた治療での効果も期待して行っています。

 

金町 麻生

 

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