バリデーション療法|葛飾区亀有、金町の接骨・鍼灸院

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Validation

亀有南口分院
2017.07.29

前回、認知症の方とのコミュニケーション方法の一つとして「ユマニチュード」について説明させていただきました。
今回は別の療法として「バリデーション療法」について少しお話させていただきます。

「バリデーション療法」はアメリカのソーシャルワーカーであるナオミ・フェイル氏によって考案されました。
バリデーションとは「確認する」「強化する」という意味です。

バリデーション療法では、認知症の人が徘徊したり大声を出したりすることにも全て意味があると考えて、認知症の方に共感して接することを大切にしています。

認知症の方が生きてきた長い人生の中で、解決できなかった問題があったり、心の中に閉じ込めてしまった思いがあるかもしれません。
心の中にそのような思いが残っていて、それが感情の変化や問題行動に現れるのではないかと考えられています。

もちろん、過去だけでなく現在起きていることが原因であることもあります。
例えば、周囲から傷つけられたり無視されたり、自分の役割がないと感じたり、感情が発散できなかったり、愛情を受けていないと感じることも原因の一つになるようです。

そこで、周りの誰かがそのような思いや感情に共感したり受容することができれば、問題行動が消えていくのではないかとバリデーション療法では考えます。
その持ち続けている思いや感情に周りから働きかけることで自尊心を取り戻したり、不安感が減少したり、周囲の人との意思疎通がはかれるようになったりするそうです。

認知症の方とは意思疎通がはかれないと考えられがちですが、たとえ、話の内容が理解できなくても、相手がどんな風に話したか自分の話を聞いてくれているかどうかなど、認知症の方は理解できると考えられています。

 

そんな認知症の方とコミュニケーションを図る上でバリデーション療法は14のテクニックを用います。そのうち基本的な5つを紹介します。
・アイコンタクト:同じ目の高さで真正面から認知症の方の目を見つめることで信頼感が得られます
・リフレージング:認知症の方との会話の中で大事な言葉を感情を込めて反復して言う
・ミラーリング:認知症の方の行動や表情をそのまま真似ることで感情を合わせる
・カリブレーション:認知症の方の感情を真似し一緒に怒ったり喜んだりして感情を近づけ理解する
・タッチング:認知症の方の体に優しく触れて近くに介護者がいることや安心感を伝える

 

また、バリデーション療法では上述したテクニックを使う上で大切にしている5つの態度があります。
・共感する:

表面的に話を合わせるのでなく、認知症の方の感情がどのようなものか深く観察して介護者が合わせていく

・傾聴する:

認知症の方の話にしっかり耳を傾けて、認知症の方自身が持つ世界を見せてもらうつもりで話を聴く

・ごまかしたり嘘をつかない:

認知症の方の話を他へそらしたり、別のことでごまかしたりしないで感情を受け止めて正面から向き合う

・受容する:

認知症の方の行動には意味があることを常に考えてテクニックを使用しつつ相手を受容する

・認知症の方のペースに合わせる:

介護者や施設側の都合で認知症の方を誘導して行動を促したりしない

 

 

ある大学の研究では、認知症高齢者13名に対し、毎週1回30分程度、3か月に渡ってバリデーション療法を行いました。
その結果、バリデーション療法を受けていない9名の認知症高齢者と比較して、13名の認知症高齢者は楽しさや満足感、物事への関心を抱く機会が増加し、怒りや不安感、悲しさを感じる機会が減少したことが分かったそうです。

また、バリデーション療法を行うことは、認知症の方だけでなく介護者や家族の助けにもなると言われています。

認知症の方と意思疎通ができれば、介護者や家族の負担を軽くすることができます。
問題行動が減少すれば更に負担は軽減し、介護の仕事に意欲的に取り組めるようになったという人もいるそうです。

 

前回、今回と認知症の方とのコミュニケーション方法について紹介させていただきましたが、どちらの療法も「相手を見る」「言葉を交わす」「触れ合う」という点で共通していました。

認知症の方に限らず、人との関わり方として大切にしたいことです。

これを機に日ごろの様々なコミュニケーションに生かしてみてください。

 

 

南口院 いたばし

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