低血圧だから朝が弱いのは本当なのか?
- 健康の話
- 2017.08.13
こんにちわ
西川の尾崎です。
今回の話は低血圧だから朝が弱いのは本当かです。
よく低血圧のせいで朝が弱いという話を聞いたことがある人は多いと思います。
しかしこれは本当なのか?
また低血圧が原因で朝や午前中、体調は悪くなってしまうということも耳にすることがあると思います。
このことから低血圧について話していこうと思います。
そもそも低血圧とはどのような状態を指すのかというと
日本高血圧学会によると成人の正常域血圧は至適血圧、正常血圧、正常高値血圧に分けられ、
それぞれ次のように定義されています。
至適血圧
収縮期血圧が120mmHg未満、拡張期血圧が80mmHg未満の場合
正常血圧
収縮期血圧が120~129mmHg、拡張期血圧が80~84mmHgの場合
正常高値血圧
収縮期血圧が130~139mmHg、拡張期血圧が85~89mmHgの場合
そして、正常高値血圧を上回る場合、つまり収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHgの場合に高血圧となります。
一方、低血圧についてはすべてのケースで病気の可能性があるわけではないこともあり、国内には明確な定義がありません。
そのため、一般的にはWHOの基準として、収縮期血圧が100mmHg以下、拡張期血圧が60mmHg以下のどちらか一方
あるい両方がつねにあてはまる場合に低血圧とみなされています。
低血圧症とは
低血圧であっても何も症状が現れない人もいますが、中には何らかの症状が現れる人もいます。
この場合を低血圧症といいます。低血圧症は大きく次の3つに分けられます。
本態性低血圧
つねに血圧が低い状態であるがきっかけとなる病気がないタイプ
立ちくらみやめまい、倦怠感などの症状が現れます。
起立性低血圧
急に立ち上がったり、身体を起こしてから3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、拡張期血圧が10mmHg以上下がるもの、あるいは収縮期血圧が90mmHg以下になるものを起立性低血圧といいます。
ヒトは本来、身体を起こしたときでも充分な血流が上半身に届くように自律神経が調節をしています。
ところが、この自律神経が何らかの異常をきたすとその役割を果たせなくなり、脳への血液量が少なくなってしまいます。
その結果、立ち上がったときや身体を起こしたときに立ちくらみやめまいなどの症状が現れると考えられています。
また動脈硬化が進んだ高齢者が起立性低血圧を起こすと脳梗塞や心筋梗塞のきっかけになることがあります。
症候性低血圧
病気が原因で低血圧になっているタイプ。
心筋梗塞や狭心症、出血や脱水など循環血液量の減少、降圧剤などの影響による薬剤性のものなどが原因となります。
症候性低血圧の中には、頭部やめまい、不整脈、発汗や冷えなどが現れることがあります。
低血圧は朝に弱いのは自律神経が原因
低血圧のせいで朝に弱いという場合、原因として考えられるのは、自律神経による影響です。
自律神経にはヒトの意思と関係なく、体のさまざまな機能を調節する働きが備わっていて、血圧も自律神経によってコントロールされています。
血圧は活動時に優位になる交感神経の働きによって上昇し、反対にリラックス時・睡眠時に優位になる副交感神経の働きによって下降します。
通常、交感神経は日中に優位になるため、血圧も日中とともに上昇します。
しかし、低血圧症の人は自律神経の働きが充分でないことがあり、朝、目覚めても交感神経が優位にならず、なかなか身体が活動モードに切り替わらないことがあります。
その結果、血圧が上昇せず、めまいや立ちくらみなどが起こり、いわゆる朝が弱い状態に陥ります。
朝に強くなるためには
自律神経のバランスを整えることです!
日頃の朝の生活を少しかえてみるといいです。
例えば朝食を食べたり、熱めのシャワーを浴びたり、軽い運動を取り入れたりすると交感神経が活発になり身体が活動モードに切り替わります。
朝に新しい習慣を取り入れるためにも、1日の生活リズムを整え、規則正しい生活をおくるように心がけましょう。