腸の代表疾患
- 亀有南口分院
- 2016.01.09
最近、南口院のブログで当番数が多いクボタです。
昨年の11月、12月で腸に関するブログを書いてきましたが、
今回は第三弾として主な大腸に関する主な代表疾患について書いていきます。
1.潰瘍性大腸炎の病態
潰瘍性大腸炎とは、何らかの原因により大腸粘膜に何らかの原因により
ただれや潰瘍が出来てしまう病気です。炎症は、通常肛門に近い直腸から始まり、
次第に大腸に広がっていくと考えられています。 腸に起こる炎症のため、
下痢や血の混じった便、発熱、体重減少が起こります。
2:潰瘍性大腸炎の原因
潰瘍性大腸炎は、厚生省の要請で専門機関が原因を調べていますが
まだ原因がはっきりしていません。 最近の有力な説として、
自己免疫機序など免疫異常が その原因となっているのではないかと考えられています。
人の体の中には異物を除去する免疫機能があります。
それが腸管にも免疫機能がはたらき、その免疫機能に異常が生じると
自分自身の粘膜をも異物とみなし、これを攻撃して傷つけようとしてしまいます。
その結果、粘膜に炎症が起こります。
3:予防法
この病気は、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すので、
食事が原因で悪くなるのかと思われる方も少なくありません。
しかし、食事と病気の経過を神経質に結びつける必要はありません。
場合によっては、食事に気をつけたほうがよいこともあると
気を楽にして受け止めることが大切です。
4:過敏性大腸症候群とは?
過敏性大腸症候群とは、下痢や便通などの便通以上を伴う病気で、
腹痛や腹部不快感を慢性的に伴う疾患です。
それなので、ストレスが多い現代社会ではとても急増しています。
第一回でも話したように、脳と腸には密接な関係があります。
脳が不安やストレスを感じてしまうとその信号が腸に行きやすくなり影響を与えているのです。
また、他の病気とは異なり、視覚的に確認できる異常が認められないのが特徴です。
単純な下痢や便秘と大きく違うのは、主な原因がストレスであることと、
腹痛やおなかの張り、おなかがなんとなく気持ち悪い、おなかが鳴る、といった
腹部症状をともなうことです。
また、排便によってその症状が軽減することも 過敏性大腸症候群であるかどうかを
見極める目安になります。 この病気により不眠や不安・抑うつなど
胃腸以外の症状を 引き起こしてしまう人もいます。
日本人の5~10人に1人が当てはまると言われているほど、 誰もがなり得る疾患です。
10~30代の若い年代に比較的多くみられる傾向があり、
症状がひどい場合は、電車や車の中で急にトイレに行きたくなるため、
学校や会社に行けなくなったり外出を控えるようになったり生活の質を
低下させてしまうケースがあり問題となっています。
5:改善方法 なるべくストレスをためない方法を見つけたり、
時間に余裕を持って過ごしてみたりしてください。
また、いつも乗る電車やよく使う駅だったらトイレがどこに有るのかを
調べておくのもいいかもしれません。
以上になりますが、インフルエンザや風邪がはやる季節なので、
体調管理をきちんとしていきましょう。