歯磨きについて パート1
- 健康の話
- 2016.04.18
金町院の井上です。
今週からのテーマは歯磨きについてです。
食後すぐに歯みがきをするのは間違い?
あなたは普段、どんなタイミングで歯磨きをしていますか?
特に脂っこいものや味の濃いものを食べた後は、「すぐに歯を磨きたい!」と思う方も多いはず。お昼休みに職場のトイレで歯磨きをしたり、外出先で携帯用歯ブラシを持ち歩いたりする女性もよく見かけますよね。
しかし今、その歯磨きのタイミングを巡って、ちょっとした論争が巻き起こっているそうです…。
炭酸ジュースをよく飲む人は歯のエナメル質が溶けやすくなっているので酸蝕症(さんしょくしょう)という
「歯のエナメル質が溶けやすくなった状態」で病気の可能性があります。
食べ物の酸によって唾液の中和が起き、歯の外側にあるエナメル質が一時的に柔らかくなる(溶けやすくなる)。酸蝕症(さんしょくしょう)という「歯のエナメル質が溶けやすくなった状態」で病気の可能性があります。
それが再び硬くなるのに、約30分かかる
この病気は柑橘系・ワイン・お酢・炭酸飲料などを好む人に起こりやすいので注意!
こういう方は口の中が酸性になっているので歯が傷つきやすくなっている
食後すぐに歯磨きをするとエナメル質を削り落としてしまう、その意外性から「食後の歯磨きは30分経ってから」が良いタイミングみたいです。
しかし
「食後歯磨きNG説」に対して、日本小児歯科学会は…
各メディアによって、あたかも「食後すぐの歯磨き=歯が溶ける」というような報道が次々と流れる世の中に警鐘を鳴らしたのは、日本小児歯科学会でした。
2012年に、公式ホームページにて「食後の歯磨きについて」というタイトルで見解を発表。この説は虫歯とは異なる「酸蝕症」の実験結果から考察された内容であり、普通の食生活をしている人には当てはまりにくい現象であるとの考えを表明しました。
「30分経ってから」などと気にする必要はなく、むしろ食後は早めに歯を磨いた方がいいと注意を促したのです。
なぜ「早めの歯磨き」がいいのか?
歯みがきをしないままでいると、歯垢中の細菌によって糖質が分解され酸が産生されて、歯が溶けだす脱灰が始まります。
日本小児歯科学会はこのように述べ、口内の歯垢と細菌を取り除く方が重要であるとの理由から、結論として食事の後は早めに歯磨きをする方がよいとしています。わざと歯磨きを遅らせることで、かえって多くの酸が口内で作り出されてしまう懸念があるためです。
金町院 井上