ついつい… 見えなくなって…
- 亀有南口分院
- 2017.11.11
いきなりですが
『確証バイアス』という言葉をご存知ですか?
確証バイアスとは
人間が自分の考えが正しいかどうか確認する際、自分の考えを証明する証拠ばかりを探し集めてしまい、反証の情報には注目しないようになる傾向のことをいいます。
つまり、自分の都合のいい事実だけ集めて自分の先入観を補強してしまう心理現象です。
例えば、相手の血液型がB型だとわかると、B型の性格としてよく知られているマイペースな面などの特徴ばかりに目がいってしまい、「B型はマイペース」という情報が正しいものであると自分の中で補強されてしまうのです。
この確証バイアスは人間の悩みや不安に強く結びついてしまうときがあります。
人間は悩みや不安をなるべく早く解決したいという願望があります。
その願望を叶えようという衝動に駆られてしまうとき確証バイアスが働いてしまいます。
例えば
振り込め詐欺が後を絶ちません。
「どうして騙されてしまうのだろう?」
「何で気がつかなかったのだろう?」
と思ってしまいますが、実は確証バイアスが働いていたりするのです。
電話で伝えられた嘘から生じた不安を一刻も早く解消したいという衝動に駆られ
「相手は本物」と信じたい
「自分は騙されていない」と信じたい
という心理から、騙されていない証拠ばかりを探してしまったり目がいってしまったりして、おかしな点は無視してしまうのです。
では、確証バイアスを回避するにはどうしたらいいのでしょうか。
まずは自分自身にツッコミを入れてみましょう。
「本当にそうなのか?」
「反対意見は?」
いわゆる批判的思考(クリティカルシンキング)で物事を見て、結論や判断の精度を高めていく手法です。
何にでも疑ってかかれということではないですが、先入観や固定観念に捕らわれず少し引いて客観的に見れるようにしておくことが必要になります。
もうひとつは信頼をしている第三者の意見を聞くことです。
「ほかの人はどう考えているのだろう?」
信頼している友人などの意見は自分の視野を広げ、無用な確証バイアスから解放してくれる手法のひとつになります。
日ごろから信頼のおける相談しやすい友人を持っているといいですね。
先日、SNSを使った悲しい事件もありました。
確証バイアスというものがあると知っておくだけでも
様々な意見に触れることもできるでしょうし
広い視野を持つこともできるかもしれませんし
そのときの感情に流されてしまうこともなくなるかもしれません。
ぜひ、頭の片隅にでも入れておいていただけると幸いです。
南口院 いたばし