新しいホルモン マイオカイン①
- 金町院
- 2018.03.19
新しいホルモン「マイオカイン」って聞いたことがありますか?
マイオカインとは、若返りホルモンと呼ばれていて、今、超話題になっているものです。このマイオカインは、“成長ホルモン”と似た働きがあると注目されているんです!
筋肉で作られる物質で、マイオカインが分泌されると、 成長ホルモンと同じく、筋肉はもちろん若返りますが、血糖値の低下、脂肪を分解してくれたり、糖の代謝を活発にしてくれたり脂肪燃焼能力、認知症予防、ガンなどの効果があると言われています。このマイオカインの増やし方をまとめました。
マイオカインとは、マイオ(myo、筋肉)+カイン(kein、作動物質)からきています。筋肉で作られる物質の事です。ホルモンとも呼んでいる人もいます。筋肉で作られる物質の総称と言うことで、現在では50種以上のものが発見されています。
ただ、どこの筋肉でもいいのかと言うと、そうではありません。
下半身の筋肉、特に、太ももやふくらはぎの筋肉から分泌されるもので、通常の生活をしていても出てきません。では、どんな時に出てくるのかと言うと、新しく筋肉が作られる時です。しかも、あたらしく筋肉がつくられてから4か月ほどしか出ませんし、分泌される量も決まっているということです。つまり、筋トレをすればするほど出てくるわけではないという言うことです。
簡単に言うと、普段からの適当な筋肉をつくる運動をすることで、マイオカインは分泌されて、若返っていくことができるということです。
では、マイオカインの具体的な効果とはどういったものがあるのでしょうか?
運動することは何となく健康には良いということはわかっていましたが、なぜ良くなるのかというメカニズムはほとんど証明されていませんでした。このメカニズムにマイオカインが関係していたことが明らかになってきています。
○うつ、不安の抑制
○アルツハイマー型認知症の予防
○脳卒中の減少
○心疾患の予防、改善
○動脈硬化の改善
○骨密度の増大(骨を作る)
○血圧の安定
○免疫機能の亢進
○糖尿病の予防、改善
○肝機能、膵臓機能の亢進(脂肪を分解してくれる・脂肪を減らす、血糖値を下げる)
脂肪を分解してくれることで、脂肪肝などの肝機能を改善します。肝臓は、血液の中の糖分をためてくれる場所なので、肝臓の機能が上がれば血糖値を下げることができます。逆に脂肪肝だと、糖分をためることができず、その結果、動脈硬化、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、認知症などの生活習慣病を予防することができます。
○癌発生率の低下
○若返り効果(老化の予防)
○筋肉を作る
○抗炎症作用
などの様々な効果があるといわれています。このような夢のような物質が筋肉から分泌されていたのです!
逆に言えば、マイオカインの分泌が少ない方は肥満や老化、高血圧や骨粗鬆症など上記の効果の逆の状況が起きてしまうことが予測されます。
次回はマイオカインの増やし方を見ていきます。